為替相場が変動する要因には様々なものがあり、その国々のあらゆる経済行動が通貨に影響を与えています。
あまりにも変動する要因が多いため「為替相場はこれが要因で動いている!」とどれか1つに絞ることも「この要因で相場は必ず動く!」とも断定することもできません。
しかし動く可能性の高い事柄を知っているのと知らないのでは予想に大きな違いが出てきます。その中でも特に動きやすい代表的な5つの要因をご紹介します。
金利の変動による要因
多くの場合、金利が高くなった国の通貨は買われやすくなります。
というのも金利が高い通貨があれば、世界中の投資家がその通貨に換えてお金を運用したいと考えるからです。
逆に金利が低くなった場合、通貨は売られてしまいます。そのため為替相場への影響力が特に強く、各国の政策金利が発表されるときには注目が集まります。
株価の変動による要因
「ドル円は日経平均株価やNYダウと連動した動きをしやすい」とFXの世界では言われていますが、実際のところ株価と為替相場には切っても切れない関係性があるのです。
日経平均株価やNYダウなどの株価が為替相場に影響を与えることもあれば、逆に為替相場が株価に影響を与えることもあります。
お互いに影響を与え合うその理由にはいくつかありますが、一般的にはその国の株価が上がればその国の経済力も評価されているのと同じですので、株価が上がれば為替も上がりやすいという見方がされています。
また日経平均株価で考えた場合、日本株を買うのは日本人だけではないので海外投資家が日本株を売れば同時に円も売られることとなるという理由もあります。
経済指標による要因
経済指標(GDPや失業率など)は毎日どこかの国で発表されています。
あらかじめ経済指標に対して予想がされており、その数値に対して良かったか悪かったかによって為替相場が変動します。
特にアメリカは世界経済の中心といわれているので、アメリカの経済指標は注目を集めます。
要人発言による要因
各国政府のトップや財務省、中央銀行幹部など為替相場に強い影響力を持つ人物の発言は、為替変動に大きな影響を与えやすくなります。
そのため彼らから今後の経済の見通しや通貨に対する発言があった場合は、今後の金融政策についておおよその推測ができるため結果的に為替変動の要因となることが多いと言えます。
特にFRB議長やECB総裁、日銀総裁の発言は特に為替相場に強い影響を与えますので注意が必要です。
戦争やテロによる要因
戦争やテロが起きた場合はその国の経済に大きなダメージを与えることとなり得るため、その国の通貨の価値は下落しやすくなります。
またその国と密接な関係がある国も戦争に巻き込まれたり、経済に影響がある可能性がでてくるため通貨への影響は飛び火していきます。